「コラーゲン注入・ヒアルロン酸注入治療とは持ちが長い化粧のようなもの」という言葉があります。施術を数回受けたことのある患者さんは、この表現にうなずけるのではないでしょうか?
というのも「短時間の施術(通常15〜30分)でDowntime(術後、日常生活に復帰するまでの時間)もほとんどなく、治療効果が弱くなってくれば繰り返し治療を受けることが可能」だからです。
手術はもちろんのこと、ケミカルピーリングや医療レーザー治療においてもDowntimeは生じますから、この治療方法における「Downtimeがほとんどない」という点は最大のメリットでしょう!
メリットとデメリットの関係
「繰り返し治療が受けられる」という点は、実はメリットとデメリットの両方を含んでいます。
複数回の治療が可能ということは、裏をかえせば「もう一度治療をしなくてはならない状態に戻ってしまう=前回の治療効果が弱くなってしまう」ことを意味します。これは真皮内に注入したコラーゲンやヒアルロン酸がマトリックスメタロプロテネース(MMP)という分解酵素によって徐々に分解されていくからです。
「シワのない状態を半永久的にずっと維持したい」と思っている人にとってこの反応は我慢しがたいデメリットとなるでしょう。
しかしその逆の視点から見れば、「体内の分解酵素によって100%分解、吸収される素材は安全性が高い」とも考えることができますので、ここに注目すればメリットとなります。
美容外科によって頻繁に使われていたシリコンやパラフィンのように、長年経過してから生体に悪影響をおよぼしてくる素材も過去にありましたから、生体内で分解されない素材は安全性の面から疑問点が残ります。
安全性の優先
コラーゲン注入・ヒアルロン酸注入治療によって理想的な状態にまで回復したものの、時間と共にシワが深くなってきてしまうのは確かに残念ではあります。しかし長い目で見た場合、安全性の高い素材を使うことが最も重要なことではないでしょうか。
この治療方法に対する私の見解は、「現在、シワに対して最も有効な治療であり、気になりだしたら早めに治療を受けることをお勧めします」というものです。
30歳を過ぎたらシワは徐々に目立ってきます。他の病気同様、治療は早く行うほど良い結果が得られます。
信頼できる医師を探し、ぜひ治療を受けてみて下さい!きっとその即効性と抜群の効果に驚かれることでしょう!